はちゃめちゃリレー小説

□白昼夢マティーニ
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「…やばいなぁ…」

悪魔の名前を言おうとした瞬間、パッと和さんが消えてしまった。大方現実世界で強い衝撃があって目覚めてしまったのだろう…。うむ、どうしよう

「そういえば、隣の中学校の校長さんに叔父様が書類を渡してほしいって言ってたような…丁度いいな。よし、行こう!」

それにしても叔父様の人脈謎だな…どういうつながりで中学校の校長さんなんかに渡す書類なんかあるだろう…まぁそれは別の時だね。そう思いながらボクは現実世界に出かけ行くのだった。


****

「あーあ、今日は災難だった。授業中に寝ちゃうし、寝た挙句椅子から落ちるなんて…。」

そう言って私はため息をつきながら加奈子と歩いていた。

「確かにあれは気の毒だったねプッ」
「笑うな、バ加奈子。」
「バ加奈子言うなっ!」

そう加奈子と言い合っていたら、バッと音がするぐらいの勢いで担任が通り過ぎたと思ったら、急に止まってズカズカと私たちのところまで歩いてきた。

「長谷川!束原!丁度いいところに!」
「なっなんですか?先生」

ものすごい嫌な予感。

「実はな、隣の中学校に渡しに行く書類があってな先生届けなきゃならないんだが、ちょっと部活の方で問題があってな、悪いけど届けに行ってくれないか?」

やっぱり嫌な予感が当たった…なんでこうもやなこと続くかなぁ…

「…あ、私、矢藤くんまたせてるんだった!じゃあね!和!」
「うぇ?!加奈子ぉ!」

あっあいつ逃げやがった…
「じゃあサッカー部の顧問の先生に届けてくれ!」

よろしくなー!っといって担任はいってしまった…ったくほんとに今日は災難だ…

**

とりあえず中学校にきました。サッカー部の顧問か…

「サッカー部は放課後は外だって洋介言ってたな…よしっ校庭行こう。」

そう独り言をいいながら私は歩き出したとき、不意に夢のことを思い出した

「そういえば、学校の近くに悪魔がいるとか、夢太郎がいってたような…つか悪魔?悪魔ってどういうのなんー」

どんっ

「きゃっ!」
「うわっ」

独り言を言いながら歩いていたら人にぶつかった。曲がり角で。なんかデジャヴ。

「ごめんなさいっ!!」
「こちらこそすいません!大丈夫で…ってあれ?長谷川さん?」
「え?」

名前を呼ばれ下げてきた頭をあげるとなんと、いつの日かにぶつかった夢太郎さんがいた。すごい偶然…なんだけど、何故に中学校に?と怪しい目で見てしまっていたのだった。
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