はちゃめちゃリレー小説

□白昼夢マティーニ
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書類をサッカー部の顧問に渡した私は、夢太郎と別れ家に帰ってきていた。一人になってもさっきの奴らにまた捕まったりしないのかと聞くと、

「絶対捕まらないとは言えない。だから家に帰ったら、すぐベットで横になって寝てもらえる?お守り渡すから」

と言われていたので、着替えた私は横になった。また捕まるのは怖いから、いう事は聞こう。捕まっても意識なければ記憶の操作が出来ないとは言ってたけど無理矢理起こされるかもしれないし、もしかしたら違う方法があるかもしれないし…ああ、色々考えてたら目が冴えてしまう。なんとかしてねようと模索していたら「和さん和さん和さん和さーん!!」とビアンカの耳に響く声が聞こえて私は意識を手放した。

****

「和さん和さん和さん和さぁぁん!!!」
「ぐはっ!!」

勢いよく飛びついてきたビアンカを支えきれなくてばったーんと倒れてしたしまう。あれ?さっきもあったなこんなこと…

「和さん!!無事で良かったです!!あのときすぐ消えてしまったので心配で心配で…はっでも体は無事でも記憶はないかもしれません!和さん記憶は大丈夫ですか!?私のことは覚えてますかぁぁ!!」
「ビッ…ビアンカ…落ち着いて…う
ぇ」

ビアンカがマシンガントークをしながら抱きついていた体を起こし、私の体を勢いよく揺らした。これでは夢太郎と会話もせず意識を失ってしまう。なんでこの子は見た目より力強いのっ!

「お嬢様!和さんダウンしそうですよ!落ち着いてください!」
「はっ!な、和さん!はぁぁ私なんてことを…」
「だっ大丈夫大丈夫」

夢太郎に言われ気づいたらしいビアンカはやっと動きをとめてくれた。やべぇ吐きそう…

「はぁぁ夢太郎に言われなければ気づきませんでした…わ…って夢太郎?」
「はい?」
「あなた…いつからいたのかしら?」
「へっさっきからいましたけど?!」
「そういう事ではなくて、いつ帰ってきたのですか?」
「へっ?お嬢様それはどういう…」
「和さんがピンチのとき、何故あなたはいなかったのですか…?」
「えっと…そっそれは…」
「あら?言えないのですか?…じゃあ覚悟はできていますね?夢太郎」
「…へっ?」

そういってビアンカは夢太郎の腕をガシッと掴み寝室に連れていった。バタンとしまった寝室から聞こえたのは…

「ちよっ!!お嬢様落ち着いて!!」
「問答無用ですわ?」
「おっお嬢様!待ってそれはいけないって!うぎゃぁぁぁぁ!!」

……ご愁傷様、夢太郎。お取り込み中悪いけど、お守りは?
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